プログラム紹介
プログラム長挨拶
異常気象の原因と考えられる地球温暖化の進行を食い止めるために,日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを実現すると宣言しました。2050年までにと聞くと,先のことのように感じるかもしれませんが,カーボンニュートラルを実現するのは容易なことではなく,すでに待ったなしの状態であると考えられています。簡単ではないと述べたのは,カーボンニュートラルが意味する「温室効果ガスをトータルとして排出ゼロにする」ためには,実にさまざまな分野の協力が必要となるからです。
この難しい課題に取り組むことができる人材を育てることが,本プログラムの使命だと考えています。さまざまな分野が関わりますから,多角的な視点からカーボンニュートラルを眺めることが必要になります。そのために,本プログラムには学科の枠組みにとらわれず異なる分野の教員が集まり,さまざまな角度からカーボンニュートラルの講義・研究指導を行います。
社会が直面する喫緊の課題に果敢に立ち向かう熱意溢れる学生のみなさんをお待ちしています。
プログラム長 川崎 晋司 教授
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地球温暖化の要因となる温室効果ガスを
排出する化石燃料からの脱却
カーボンニュートラルプログラムは,快適な社会の代償として引き起した二酸化炭素の超過による地球温暖化等の課題に対峙し,二酸化炭素排出量を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するための知識・技術を教育・研究します。二酸化炭素を排出することなく,いかにエネルギーを創造・貯蔵・利用するのかについて多角的な視点から総合的に学習します。
「化学」「物理」「機械」「電気」等,様々な学問に関わりつつも囚われることなく,新しい切り口でカーボンニュートラルに挑戦するため,複数の研究室と協力して新しい研究を進めます。学際領域を開拓する広い視野と高い課題解決能力を有する人材を養成します。
(1)目指す社会
CO2を排出しない再生可能エネルギー社会の実現
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排水・排出ガスの浄化,排熱エネルギー利用
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(2)必要な技術
創エネ
エネルギー創造
太陽電池
風力発電
蓄エネ
エネルギー貯蔵
二次電池
水素生成
省エネ
エネルギー効率利用
熱電変換
微生物燃料電池
(3)実際に行われている研究例
シリコンナノワイヤーを用いた太陽電池(加藤慎也先生)
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持続可能な社会を実現する電力システム(青木睦先生)
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太陽光水素生成光触媒(川崎晋司先生)
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パワー半導体材料評価装置(加藤正史先生)
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界面物理の理解と界面構造の制御(池田勝佳先生)
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自己潤滑性金属基複合材料の開発(佐藤尚先生)
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